ChatGPT と、はてブは、どっちが正しいか?
「ChatGPT と、はてブは、どっちが正しいか?」
という話題があった。
→ ChatGPTとはてブの人気コメどちらが信用できるか?調べてみた - ふろむだ@分裂勘違い君劇場
そこで調べてみることにした。
まずは、次のコメントが参考になった。
collectedseptember スウェーデンについてはブコメが間違ってるがchatGPTの回答は歳入全体と税収を取り違えてる(国債の自転車操業で歳入歳出が肥大している)ので税収の3分の1が消費税。そこまで否定するなら筆者の主張は間違っている。
ごもっとも。
元記事では、次の二点が比較されている。
税収と消費税収
冒頭記事では、次の二点が比較されている。
国民所得と消費税収
なるほど、消費税の負担感を調べるには、こちらを調べると、負担感がよくわかる。しかし、ここで調べたいのは、負担感ではなく、ChatGPT の信頼度だ。それを検証しようとしているのに、まったく別の数字を持ち出すのでは、筋違いだ。
では、どうすればいいか?
「報道するときに真偽を確認するには、異なるソース(ニュース源)を調べて、共通の事実が判明することを確認する」
これがニュース報道の基本原理だ。(ニクソンの不正を暴露するワシントン・ポストの若い記者が報道するときに、報道の原理として、たたき込まれた。)
これに従うなら、ChatGPT のような AIの正当性を確認するには、AIを複数利用すればいい。つまり、ChatGPT のほかに、Gemini や Perpxity のようなAIを使えばいい。( Microsoftの Copilot もあるが、これは ChatGPT4 と画像AIの合体なので、ChatGPT と違いは少ない。)
──
あれこれと試した結果、ChatGPT 系のAIはすべて駄目だった。間違いデータしか出さない。日本語で質問したのに、英語で回答するだけ、ということもある。しかも日本語に直しても、不正確な回答だ。( ChatGPT-4o)
正しいと思える回答を出したのは、ただ一つ。Gemini だけだ。以下に、その出力結果を示す。
質問:
日本の税収全体と消費税収との比率は?
回答:
スウェーデンの歳入、税収、消費税収の比率について、最新の情報(2024年6月時点)を以下にまとめました。
1. 歳入全体
- スウェーデンの歳入全体は、約1兆5,420億クローナ(約22兆円)と推定されています(2022年実績)。
- 歳入の内訳は、税収が約8割、社会保険料等の非税収が約2割となっています。
2. 税収全体
- スウェーデンの税収全体は約1兆2,340億クローナ(約18兆円)と推定されています(2022年実績)。
- 税収の内訳は、国税が約4,447億クローナ(約6兆6千億円)、地方税が約5,973億クローナ(約8兆9千億円)となっています。
3. 消費税収
- スウェーデンの消費税収は約3,389億クローナ(約5兆1千億円)と推定されています(2022年実績)。
- 消費税収は国税に計上され、一般消費課税収入として扱われます。
- 消費税率は、一般品目では25%、食料品や衣料品などの日用品では12%、新聞や書籍など文化的なものについては6%と、段階的に設定されています。
4. 消費税収と税収全体の比率
- 消費税収は税収全体の約27.5%を占めており、スウェーデンの財政収入において重要な役割を果たしています。
5. その他
- スウェーデンのGDPに占める租税負担率(税収とGDPの比率)は、50%を超え、世界でも高い水準にあります。
- 高い税金と引き換えに、スウェーデンでは充実した社会保障制度や教育制度が提供されています。
参考資料
- 財務省「スウェーデン - 財政システム改革の現状と課題」 https://www.mof.go.jp/
- 東京都主税局「113 3.スウェーデン ≪要約≫ 【税に関する国民意識】 スウェーデンの GDP に占める租税負担率」 https://www.tax.metro.tokyo.lg.jp/english/situation.html
- スウェーデン財務省 https://www.regeringen.se/sveriges-regering/finansdepartementet/
6. 注意点
- 上記の数字はあくまで概算であり、実際の数値は多少異なる場合があります。
- スウェーデンの税制は複雑なため、個別の状況については専門家に相談することをお勧めします。